
◆真の変容技法について ―ありきたりな方法を超えて
当スペースの基本的な考え方は、人間のもつ、限りない本来の〈意識 consciousness〉の力、その潜在能力を解放し、私たちの深い心理的変容、心理的進化を実現するために、さまざまな実践技法を使うというものです。
変性意識状態(ASC)や、心をあつかう技術である各種の技法(深化/進化型ゲシュタルト療法、体験的心理療法等)、古今東西の瞑想技法、古今東西のシャーマニズム、秘教的知見や芸術(アート)などを活用していくというものです。
そのことで、現代社会では深く抑圧され、隠蔽されている、素晴らしい自己変容/自己超越を達することが可能になっているからです。
それは、筆者の個人的経験からも、多くのクライアントの方の素晴らしい変容事例からも言えることなのです。
それが、当スペースがご案内する「流れる虹のマインドフルネス」という世界なのです。
方法論的な素材としては、当サイトでもさまざまに解説している、主には、1960年代以降、米国西海岸から世界中にひろまった各種の「体験的心理療法(トランスパーソナル心理学、ゲシュタルト療法等)の方法論、また、古今東西のさまざまな瞑想技法、シャーマニズム技法、アート、秘教的メソッドをベースにしております。
◆〈存在の核心〉
といっても、これらの技法の本当の本質は、「心の本質」そのものですので、教科書をただ勉強する程度で、「本当の変容」を達成できるものではありません。
そのため、これをやっている人々が、深い変容を得ているかというと、大部分はそういうわけでもないのです。
ある種の修業的な取り組みと思想的なヴィジョン、実際の深い変容経験を通してのみ、変容を実現し、そのスキルを自家薬籠中のものにできるのです。
今の世の中は、大規模な劣化社会ですので、詐欺的な大言壮語は沢山ありますが、本当に自己変容を起こす方法論やそれを行なえる人というのも、ほとんどないという現状になっているのです。
そのため、筆者(私)は、深化/進化型のゲシュタルト療法をはじめ、さまざまな方法論を、ファシリテーター(カウンセラー、コーチ)の方にお教えしているのですが、その際に、一番重要(核心的)なこととして、よく、お伝えしていることがあります。
それは、「ファシリテーターは、『自分が経験した変容』以上のものを、クライアントの方に提供できない」ということです。
もし、クライアントの方に、価値ある変容を提供したいのであれば、まずは、自分自身が変容できていなければならないということです。
これは、「不都合な真実」なので、あまり大っぴらには語られませんが、常識的に考えても、自分が行ったこともない地点に、人を導くことはできないということは、容易に想像つくことかと思います。
どんなに勉強をしても、資格をとっても、ファシリテーター自身の変容レベルがなければ、それだけの効果しか出せないのです。むしろ、場合によっては、その歪んだ中途半端さゆえに、害をもたらすことが多いのです。
しかし、現状は、そのようなケースが、多くなってしまっているのです。
つまり、ファシリテーター自身が、変容経験の結果として得られた、常人とは違う、「解放された自由な心身感覚」「しなやかで流麗な感情」「拡張し透徹した、多次元的な意識のひろがり」「透視化された感覚や精神」「存在の核」を持っていることで、はじめて、クライアントの方に、自由自在に関わり、その深層意識に、良い影響をもたらすことができるのです。クライアントの方の中の「真我 Self」を目覚まし、解放していくことができるのです。
ところで、真の〈意識 consciousness〉の世界は、無限の世界です。
これは、真の変容の旅を行ききると、開けてくる本来の世界の風景です。
しかし、それは、そもそもはじめからあったデフォルト(初期設定)の世界でもあるのです。
現在の私たちが、それから切り離されているから見失っているからにすぎません。
それは、今もここにあるのです(浸透/透過しているのです)。
古今東西の悟りの哲学が言っているのも、皆、そのような同じことです。
要は、「何かを付け加える」ことではなく、抑圧している「覆いを取り除く」ことなのです。
そのような真の世界からの情報は、私たちが切り離されているがゆえに、一見、「別世界通信」のように聞こえます。
しかし、耳を澄まし、それをたどっていくことで、私たちは必ずそこにたどり着くことができるのです。
◆日本の悲惨な現状について
世界の先進国の中で、日本がすば抜けて幸福度指数が低いことや、一方で、現在毎年10万人の規模で精神疾患の方が増え続けている事態(治っていかない/純増)は、耳にされたこともあるかもしれません。
これに、引きこもりの方の数や、学校や会社、社会生活で苦しんでいる人々を加えると、この社会の実情がより浮き彫りにされてきます。
あらゆる面で、社会全体の心(精神)が地盤沈下しているのです。経済的なイノベーションのなさや行き詰まりも、すべて同根の事柄です。
これは、とりわけ日本が(学校から企業、町内から社会空間まで)「いじめ社会」であるという構造的要因もあります。
その一方でというか、それゆえにというか、一般の人々向けの「心を変容させる方法」「心をサポートする方法」「真に能力を発掘する方法」に関する真の方法論が、諸外国に較べ、並外れて貧弱であるという実情があります。
世間を見まわしても、あるのは、成功哲学、学習法、脳科学、コーチング、NLP(神経言語プログラミング)、スピリチュアル系などといった表面的で、かつ実効性のないものばかりとなっているのです。
それらは、基本的に「動機づけの方法論」であり、それも、「表層的な、部分的な自我 ego 」を動機付けようとするみせかけだけの方法論なのです。そのため、「操作的 manipulate なもの」であり、必ず、心に無理が生じてしまう仕組みになっているのです。「心の全体性」を前提にして、本質的なレベルで、「精神/心理的変容」や「真の飛躍」を起すような方法論ではないのです。
一方、医療系のセラピーやカウンセリングなどを見ても、毎年10万人の規模で純増しつづける精神疾患の方々を見ても分かるように、その成果は、きわめて限定的なものとなっているのです。それは当然な話で、そもそも、現代の医療システム自体が、現代社会の抑圧的な体制を、そのまま劣化コピーしたものでしかないからです。
そのような惨状を背景にして、日本においては、普通に生き抜いている人が、治療ではなく、ただ「より素晴らしい真実の自分を解放するため」の、自己変容を生み出すための場所(空間/方法論)というものは、残念ながら、存在していません。
これは、とても、もったいないことでもあるのです。
私たちの存在は、デフォルト(初期設定)から能力を持っており、適切なアプローチ方法によって深いレベルから、素晴らしい変容を起していくことが可能だからです。
そのようなわけで、当スペースでは、単なる知識のご提供ではなく、筆者自身の深い変容体験をもとに、「体験的心理療法(深化/進化型のゲシュタルト療法)」や「変性意識状態(ASC)」を「自己変容のための真の方法論」としてご提供する形となっているのです。
そして、実際に(実践的に)、「向こう側の世界」をご案内するものともなっているのです。
【ブックガイド】
変性意識状態(ASC)を含むより総合的な方法論については、拙著
『流れる虹のマインドフルネス―変性意識と進化するアウェアネス』
および、よりディープな
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。
ゲシュタルト療法については、基礎から実践までをまとめたこちら↓
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
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