変性意識状態のもつ治癒効果

さて、変性意識状態(ASC)について興味深い点は、変性意識状態それ自体が、大きな治癒(癒し)効果を持っているという点です。

変性意識状態においては、普段、顕在化していなかったエネルギー・深い感情・微細な情報が活性化・流動化して、意識でもとらえられるようになります。意識とそれら情報の間に交流が可能となるのです。

その結果、通常の日常意識状態においては、硬化し、滞っていたエネルギー・深い感情・生命情報が、滑らかかつ速やかに流れるようになるのです。その状態は、同時にまた、心と肉体の潜在能力が深いレベルから解放された状態といえます。

その状態の中では、心身をきちんと整えようという生体の自律的なプロセス、自然治癒プロセスが活性化して来て、私たちを再編成していきます。それが故に、変性意識状態(ASC)が治癒作用を持つものとなるのです。自然の持つ自己回復機能といえます。

例えば、「ブリージング・セラピー」などは、呼吸法を利用した心身の深いプロセスを活性化するだけの方法論ですが、そこでは自発的に生ずる強い変性意識状態(ASC)の作用によって、大きな治癒効果を発揮することとなるのです。
ブリージング・セラピー

また、私たちは、変性意識状態(ASC)を通して、私たちがもつ未知の全体性のシステムや高次のシステムにつながるという可能性も持っています。以前、別のところで、変性意識研究の大家リリー博士の経験を参考に、私たちの心の階層構造について以下のように考えてみました。
「聖霊」の階層、あるいはメタ・プログラマー ジョン・C・リリーの冒険から

ところで、以前、映画『攻殻機動隊』とそのゴーストGhostの変性意識状態(ASC)について考えてみた際、初期のキリスト教徒に見られた「聖霊体験」についてそれらを一種の変性意識状態の事例として取り上げてみました。
映画『攻殻機動隊』ゴースト Ghostの変性意識

つまりは、聖書にある「聖霊にみたされる」体験を、システム的に、意識(心身)が未知なる「上部構造」とつながる体験として、とらえてみる可能性について考えてみたわけです。

そして、上部構造とつながるシステムな体験であるがゆえに、下位情報が整列されることにより、私たちの日常意識(下位構造のプログラム)を整理・改変する力、つまりは統合(治癒)する力が生まれるのではないかと、比喩的に考えてみたわけです。」
「聖霊」の階層、あるいはメタ・プログラマー ジョン・C・リリーの冒険から

そのため、意図的に、変性意識状態(ASC)に入るスキルを身につけることは、心理的な治癒においても、能力・創造力開発面においても、ともに効果的な事柄となっているわけなのです。

当スペースでは、クライアントの方が自在に、変性意識状態(ASC)と日常意識を往還できるようになるスキルを獲得してもらうことを重視しているわけです。


※気づきや統合、変性意識状態(ASC)へのより総合的な方法論は拙著↓
入門ガイド
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

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