ゲシュタルト療法のワークの魅惑 存在論的覚醒/体験

さて、ゲシュタルト療法のワークにはさまざまな効果や魅力がありますが、(サイトでも多角的にご紹介していますが)心理療法的な枠組みをとっぱらって、他にあまりないエッセンス(本質)だけを残す(取り出す)とすると、その最良のもののひとつは、ある種の「存在論的覚醒/体験」だということができます。

「自分が、存在していることをまざまざと実感すること」
「自分が、存在していることの不思議さに感じ入る」

そのようなことがワークの中では、強い気づきと覚醒の体験として起こってくるのです。
世界が新らしく瑞々しく立ち現れてくる、そのような瞬間をしばしば体験できるのです。
それだけでも生の感覚を喪失し、鈍麻した社会の中では意味のあることなのです。

「世界と、生きている自分」を強烈に感じて、生きる力を獲得していく、そんなシンプルで力強い道がゲシュタルト療法の取り組み中では得られていきます。
そこには、ゲシュタルト療法では身体的・感情的に対する具体的なアプローチがあるために、知覚力や感性が動かしやすいという側面があります。
即興的、遊戯的な動き、身体技法が、気づきの閃きとが、ひとつになっているようなものです。
一種、動的な禅といえる面があります。

さて、「生きるためのゲシュタルト」とは筆者がよく使うフレーズですが、そのようにゲシュタルト療法を身近に置いて、生を加速する鋭利な道具(姿勢)としてさまざまな側面で役立てることが、長い取り組みの中では可能となっていくのです。

それは、ゲシュタルト療法とともに生きることの大きな魅惑であるのです。
なぜ、ゲシュタルトなのか ゲシュタルト療法を技法として選択した理由


【ブックガイド】

ゲシュタルト療法については、基礎から実践までをまとめた拙著
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
をご覧下さい。

↓動画「ゲシュタルト療法と生きる力の増大」

↓ゲシュタルト療法については、拙著『ゲシュタルト療法ガイドブック:自由と創造のための変容技法』をご参照ください。